モンゴル相撲 

    
 
 


 モンゴルの相撲にかける意気込みたるや、
 すごいもんですよ。
 
 モンゴル人は、胸が厚くて背が高く、
 日本人よりよっぽど体格が良いです。
 女子も男子も、太っているほうが、愛されます。
 
 あちこちに土俵があり、
 子供の頃から、相撲をして遊びます。
 日本の相撲部屋に来るモンゴル力士達は、
 子供の頃、すでに頭角をあらわした、
 街の天才少年たちです。
 
 私の人生57年間で、
 人が相撲をとっているのを
 TV以外で、見たことはありません。
 どの学校にも、土俵はありませんでした。
 
 校庭で、相撲をとる少年など、
 1人もいませんでした。
 みんな、ドッジボールをしたり、
 サッカーボールを蹴ったり、
 キャッチボールをしたり、
 バレーボールをしたり、でした。
 
 やっぱこういう遊びの経験の土台がないと、
 強くならないんですよ。
 日本の相撲に、未来はないでしょう。
 
 さらにモンゴルでは、夏になると、ナーダムという、
 大運動会があり、相撲選手権があります。
 モンゴルの男子には、兵役義務がありますが、
 ナーダムで1勝すると、休暇がもらえます。
 
 優勝じゃありません。
 1回戦で1勝でも、地元住民は大喝采です。
 すごいことらしいです。
 
 日本で活躍する力士は、
 モンゴルでは、希望の星です。
 「大相撲」は、リアルタイムで放送されます。
 大相撲のオンエアが始まると、
 会社員は、仕事を中断していいそうです。
 
 朝青龍級になると、もう、英雄です。
 朝青龍は、引退前に、数々の悪行をしでかしましたが、
 モンゴル人にとっては、
 それも朝青龍の愛すべき伝説のひとつにです。
 
 朝青龍は、中心地にビルを何個も持っています。
 モンゴル人は、そのビルを指差して、
 まるで自分の誇りのように、自慢します。
 
 モンゴル人の相撲にかける情熱は、
 日本のそれとは比べ物になりません。
 今の子供たちが大人になったら、
 もっともっと差がつくでしょう。
 
 モンゴル総国民が、
 あれだけ相撲が好きなんですから、
 もっと強くなって、いいんです。
 今までは、日本力士びいきでしたが、
 これからは、モンゴル力士も、応援しますよ。

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